9月7日「本当に大事なことは二十年かかる」

致知出版社代表取締役の藤尾秀昭氏が監修し、各界各様の著名人から得た言葉を選び出し、一冊の本にまとめあげたのが「1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書」である。
その貴重な言葉を私も読んで得たもの感じた事をご紹介させていただきます。皆さんにも参考になればと思い記事にしました。

「本当に大事なことは二十年かかる」 中村桂子 JT生命誌研究館館長

中村桂子さんが勤めているJT生命誌研究館では、「三十八億年もの長い間連綿と続く生命の歴史をひも解いていく」という仕事をしているそうです。
中村さんは、もともと科学からスタートしている方なので、ものごとを科学的に考えたり、生き物を科学的に理解することが大切であると思っていたそうですが、生き物は時間というものを紡いでいるものであり、科学というものがその時間との関係を切り取ってしまうことを残念に思っていたそうです。
そこで、中村さんはそれを取り戻すべく、生命誌を始めたそうです。

最初の頃は、何をやるの?みたいな感じで、理解してもらえませんでしたけれど。
 いま私が館長を務めているJT生命誌研究館の開館に二十周年の時に、これまでやってきたことや自分の思いをまとめたんです。皆さんにお知らせしようと。でも、それを見て一番納得したのは自分でした。私はこういうことをやりたかったんだって、明確に見えてきた。

 二十年って生まれた赤ちゃんが大人になる時間でしょう。そこで、本質的なことをきちんとやりたかったら、二十年要るんだなと思いました。

「1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書」より

また、中村さんは最後の締めくくりとして、こんなことも言っておられます。

子供が生まれるまでの十月十日(とつきとおか)を長いから二か月にしようというのは無理でしょう。やはり生き物には時間が大事なわけで、無駄に見えるかもしれない時間を過ごしていくことが生きていくことなんですよね。

「1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書」より

私たち現代人は、せわしなく時間に追われて仕事をしたり、時間を短縮しながら生きています。
本来、人間も生き物である以上時間というものに向き合い、大切に時を紡いでいく必要があるのではないでしょうか。

皆さんはどう感じましたか? 興味があれば一度手に取って読んでみてください。

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